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EPA、輸入貿易に経済連携協定を活用する

EPA、輸入貿易に経済連携協定を活用する

EPA、輸入貿易に経済連携協定を活用する

■EPA、経済連携協定の必要性

急激に貿易環境が変化する昨今。これまで以上に貿易コストをマネージメントする大切さが再認識されている。改めて経済連携協定(EPA)把握しておくと、海外から日本へ製品を輸入している方には、貿易自由化の観点から役に立つかもしれない。

製品を海外から日本へ輸入すると、輸入関税が課税される。

一方で、日本が締結している経済連携協定の関税撤廃率は、80%以上とも言われている。穀物、乳製品などの農産品などの食糧を除き、経済連携協定によって、多くの品目において関税率がゼロまたは、優遇税率が適用されている。

■参考情報
関税を知るには : 歴史ある関税制度
関税率を調べるには : 輸入関税

外務省によると

「◇EPA・FTAとは
幅広い経済関係の強化を目指して、貿易や投資の自由化・円滑化を進める協定です。日本は当初から、より幅広い分野を含むEPAを推進してきました。近年世界で締結されているFTAの中には、日本のEPA同様、関税撤廃・削減やサービス貿易の自由化にとどまらない、様々な新しい分野を含むものも見受けられます。

FTA
特定の国や地域の間で、物品の関税やサービス貿易の障壁等を削減・撤廃することを目的とする協定

EPA
貿易の自由化に加え、投資、人の移動、知的財産の保護や競争政策におけるルール作り、様々な分野での協力の要素等を含む、幅広い経済関係の強化を目的とする協定 

財務省によると

「経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、2以上の国(又は地域)の間で、自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)の要素(物品及びサービス貿易の自由化)に加え、貿易以外の分野、例えば知的財産の保護や投資、政府調達、二国間協力等を含めて締結される包括的な協定です。」

経済産業省によると

「 EPA=Economic Partnership Agreement
「EPA(経済連携協定)」は、特定の国や地域同士での貿易や投資を促進するため、以下の内容を約束する条約です。

EPAに含まれる約束の例
①「輸出入にかかる関税」を撤廃・削減する。
②「サービス業を行う際の規制」を緩和・撤廃する。
③「投資環境の整備」を行う。
④ビジネス環境の整備を協議する 」

経済産業省によると

「日本のEPA・FTA等の現状  (2021年1月現在)

◇発効済・署名済 21の国と地域
シンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、ASEAN全体、フィリピン、スイス、ベトナム、インド、ペルー、オーストラリア、モンゴル、

TPP12(署名済)、TPP11、日EU・EPA、米国、英国、RCEP(署名済)

◇交渉中 3の国と地域
トルコ、コロンビア、日中韓

◇その他(交渉中断中) 3の国と地域
GCC、韓国、カナダ 」

 

■貿易をする上で知っておきたい協定や条約など

No. 略称 読み方名称Name
ASEANアセアン 東南アジア諸国連合 Association of South East Asian Nations
APEC エイペックアジア太平洋経済協力 Asia Pacific Economic Cooperation
WCOダブルシーオー世界税関機構 World Customs
Organization
4WTOダブルティーオー世界貿易機関 World Trade Organization
5GATT ガット関税および貿易に関する
一般協定
General Agreement
on Tariffs and Trade
ウィーン条約ウィーン条約 オゾン層の保護のための
ウィーン条約
Vienna Convention for the Protection of the Ozone Layer
バーゼル条約 バーゼル条約有害廃棄物の国境を越える
移動及びその処分の規制に
関するバーゼル条約
Basel Convention on the Control of Transboundary Movements of Hazardous Wastes and their Disposal
8CITESサイテス
ワシントン条約
絶滅のおそれのある
野生動植物の種の国際取引に関する条約
Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora
9WAワッセナー・
アレンジメント
通常兵器及び関連汎用品・
技術の輸出管理に関する
ワッセナー・アレンジメント
The Wassenaar Arrangement on Export Controls for Conventional Arms and Dual-Use Goods and Technologies
10POPs条約 ストックホルム条約(POPs条約)残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約Stockholm Convention on Persistent Organic Pollutants
11FTAエフティーエー 自由貿易協定 Free Trade Agreement
12EPAイーピーエー 経済連携協定 Economic Partnership Agreement
13CMAA シーエムエーエー 税関相互支援協定 Customs Mutual Assistance Agreement
■追加情報
1. ASEAN アセアン A.S.E.A.N.

東南アジア諸国連合 Association of South East Asian Nations 

10ヶ国
インドネシア(Indonesia)、カンボジア(Cambodia)、シンガポール(Singapore)、タイ(Thailand)、フィリピン(Philippines)、ブルネイ(Brunei)、ベトナム(Vietnam)、マレーシア(Malaysia)、ミャンマー(Myanmar)、ラオス(Laos)

外務省によると

「東南アジア10か国から成るASEAN(東南アジア諸国連合)は、1967年の「バンコク宣言」によって設立されました。原加盟国はタイ、インドネシア、シンガポール、フィリピン、マレーシアの5か国で、1984年にブルネイが加盟後、加盟国が順次増加し、現在は10か国で構成されています。

2015年に共同体となったASEANは、過去10年間に高い経済成長を見せており、今後、世界の「開かれた成長センター」となる潜在力が、世界各国から注目されています。2017年に設立50周年を迎えました。」


2. APEC エイペック

アジア太平洋経済協力  Asia Pacific Economic Cooperation

外務省によると

「APECの概要

アジア太平洋地域の21の国と地域(エコノミー)が参加する経済協力の枠組み。(1989年に閣僚会議として開始。1993年から首脳会議も開始。事務局はシンガポールに所在。)

アジア太平洋地域の持続可能な成長と繁栄に向けて、貿易・投資の自由化・円滑化や地域経済統合の推進、経済・技術協力等の活動を実施。

APECの取組は、自主的、非拘束的、かつコンセンサスに基づく協力が特徴。

ビジネス界と緊密に連携している点も特徴。APECビジネス諮問委員会(ABAC)が、ビジネス界の重視する課題を首脳に直接提言。 」

3. WCO
世界税関機構 World Customs Organization

外務省によると

「WCOの概要

WCOは、各国の税関制度の調和・統一及び国際協力の推進により、国際貿易の発展に貢献することを目的として、1952 年に設立された国際機関です(本部:ブリュッセル(ベルギー))。主要任務としては、

(1)関税分類や税関手続に関する諸条約の作成・見直しを行い、これらの統一的解釈を示すこと、

(2)国際貿易の安全確保及び円滑化等に関するガイドライン等を作成・推進すること、

(3)WTO(世界貿易機関)が主管する関税評価及び原産地規則に係る協定の統一的解釈及び適用のため、技術的検討を行うこと及び、

(4)不正薬物及び知的財産侵害物品等の監視・取締りの国際協力、関税技術協力の推進を行うこと、があります。

2021年4月現在、183カ国・地域がメンバーとなっており、我が国は1964 年に加入しました。関税局・税関はWCOと連携・協力を図りながら、税関制度の調和・統一及び税関行政に関する国際協力を推進しています。 」

4. WTO
世界貿易機関 World Trade Organization

外務省によると

「WTO(世界貿易機関:World Trade Organization)は、ウルグアイ・ラウンド交渉の結果1994年に設立が合意され、1995年1月1日に設立された国際機関です。WTO協定(WTO設立協定及びその附属協定) は、貿易に関連する様々な国際ルールを定めています。WTOはこうした協定の実施・運用を行うと同時に新たな貿易課題への取り組みを行い、多角的貿易体制の中核を担っています。 」

8. ワシントン条約

経済産業省によると

「ワシントン条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約))は、自然のかけがえのない一部をなす野生動植物の一定の種が過度に国際取引に利用されることのないようこれらの種を保護することを目的とした条約です。 

■まとめ

日本は、多くの国や地域と経済連携協定を締結し、関税の撤廃、貿易の自由化など貿易の規制をなくすことだけでなく、人の移動、知的財産権の保護や適切な利用、投資など幅広い分野において、海外の国や地域と連携を強めている。

例えば食品スーパーにて、米国産牛肉、米国産フルーツ、チリ産ワインや海産物、ヨーロッパ産のチーズなどが、従来に比べて割安になってきている。20年前、アパレル商品は中国製が多かったが、10年ほど前からベトナム製やミャンマー製のコートやTシャツをショップで見かけるようになった。チャイナプラスワンと言われる生産拠点のアセアンシフトが各産業で進み、電機関連はマレーシア、家具や雑貨はインドネシアやベトナム、自動車関連はタイなどに一部の生産拠点を移管していった。各企業はEPAによる税制上の優遇策を調べ、自社のサプライチェーンに積極的にEPAを活用している。あらゆるものがネットワークで繋がり、世界ヶ国の製品を輸入し易くなった今こそ、輸入貿易の方法を見つめ直し、各国各地域との協定や条約を適切に活用し、更なる持続的な競争優位を進められるとよいだろう。

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