- 日付: 06/15/2021
- 物流
- D2D, 海上コンテナ, 用語
- 著者:山田俊哉
- サイト運営者 : エフシースタンダードロジックス株式会社
- 問い合わせ先:https://d2dship.com/contact/
「SHARE SPACE 上海からの海上輸入にはこれがおすすめ!」
〜SHARE SPACE 〜
〜SHARE SPACE シェアスペース 〜
貿易をしている商社や大手メーカーの間では、今や「シェアスペース」の活用は当たり前になっています。
輸入の方法が多様化している現代では、
海上輸送のLCLや国内配送の路線混載便の利用は個別に依頼する業務スタイルだけと限りません。
ビジネススタイルによって、輸入の方法も進化しています。
ここでは、上海から海上輸入する前に知っておきたい事を解説します。すでに荷物を輸入している企業や、
これから荷物を輸入する貿易の担当者は参考にしてください。
スペースを自由に増やせる
シェアスペースは、荷物量に応じて必要なスペースを利用することができます。
生産が順調で荷物量が増えた時や、追加受注に応じて輸入量を増やすときなど、自由にスペースを増やせるところがメリットです。
路線混載便
路線混載便とは、B2Bで使用されているトラックの混載便です。
宅配便の個建と異なり、料金体系は容積が重量で決まります。
路線混載便を利用している方からは、こんな声が聞こえてきます。
「距離別の料金が複雑でよくわからない 」
「輸入通関の時間に余裕をみているから、結局いつ出荷できるか決まらず、納品日が決まらない 」
「納品予定日に間に合わせるために、チャーター便へ変更する事がよくある 」
シェアスペースのLCLと路線混載便のメリットとデメリットについて整理しましょう。
LC「Less than Container Load = LCL貨物」
LCLとは、コンテナを用いた海上輸送の混載便のことです。
海上運賃は、R/T(Revenue Tonレベニュートン)と呼ぶ、実重量または容積重量を基に決めます。
この海上運賃以外に、Surcharge(サーチャージ)、CFS Charge、CHC、Documentation Feeなど、料金体系が複雑で、料金項目が多いことが一般的です。
LCLで海上輸入してくると、よくこんな悩みを耳にします。
「料金項目が多すぎて海上運賃を計算できない 」
「日本に着いた後、倉庫の作業進捗がわからない 」
「翌日納品したいけど、チャーター便の手配が間に合わない 」
低コストで利用できる
シェアスペースの大きな魅力の一つは、同じタイミングで輸送する他の荷物とコンテナやトラックを共有して使える事です。
コンテナ1本やトラック1台で輸送すると、当然1本または1台分の運賃がかかりますが、シェアスペースならば、
荷物の容積や重量に応じて運賃を支払うだけで済みます。
1CBMや1TONでも予定通りのコンテナ船で輸入することができるわりに、運賃がコンテナ1本やトラック1台よりとても安くすむので費用対効果は高く合理的です。
日本到着後の倉庫作業の遅さ
LCLは、コンテナ船が日本へ到着後、翌日か2~3日後にようやく引き取れます。
船からコンテナを降ろし、コンテナを港のターミナルから引き取り、コンテナから荷下ろしして、倉庫へ搬入すると、2~3日間の所要日数がかかるケースがあります。人によっては納期が気になり、ストレスになることもあるでしょう。
トラックチャーターしてしまうと運賃が高くなってしまう
路線混載便に間に合わず、チャーター便を使ってしまうと、結局輸入のコストが割高になってしまうケースがあります。
倉庫と通関の進捗や路線混載便の締め切り時間を考慮して、
チャーター便を使ってしまうのか、それとも納期の変更を考える事になりお客様への連絡やお届け先へ変更の連絡をすることになり、
連絡業務や社内の処理作業が増えてしまいます。
上海から日本へシェアスペースで 輸入する時に選ぶポイントとオススメのサービス
料金・便数・コンテナ船スケジュールの安定性 ・倉庫の作業・通関の進捗・路線混載便での出荷とその連携・業務連絡のストレスがないこと・DX「デジタルトランスフォーメーション」 ・上海や日本など各地の拠点とのネットワーク 。
その他にもサービスによる料金体系の違いや急な変更にも柔軟に応じられる臨機応変なところなど、
実際にスマートな物流サービスを感じられることが大切です。
Share space シェアする価値 それは中国から日本へ製品を輸入する時、海上輸入サービスによって実現されます
■最少量の法則
low of the minimum さいしょうりょうのほうそく
最少量の法則とは、1843年、ドイツのユストゥス・フォン・リービッヒ(Justus Freiherr von Liebig)が、植物の生育について必要な条件について提唱した法則。植物が育つ上で必要な栄養素があり、他の栄養分では補えない最少量の栄養素があり、生育に必須で最少量があることを唱えたといわれています。
海上輸入のサービスの中では、コンテナ船の遅れ、輸入通関の遅れ、国内配送の遅れ、すべてが遅れの要因となり得ます。最低限守るべき締め切りの時間をつなぎ合わせ
■シェアリングエコノミーとは Sharing Economy
総務省によると、 個人等が保有する活用可能な資産等を、インターネット上のマッチングプラットフォームを介して他の個人等も利用可能とする経済活性化活動である。ここで活用可能な資産等の中には、スキルや時間等の無形のものも含まれる。 シェアリングエコノミーは個人や社会に対して新たな価値を提供し、我が国経済の活性化・国民生活の利便性向上に資することが期待されると共に、シェアリングエコノミーを活用することで、遊休資産の有効利用・社会課題解決への寄与が期待され、国内シェアリングエコノミーの市場規模も拡大傾向にある。
■シェアリングの対象
「モノ」、「空間」、「スキル」、「移動」、「お金」
モノ : 車、時計やスーツなどの衣服、ブランドバッグや靴などの服飾品など
空間 : 部屋(ルーム)、駐車場、ワークスペース、オフィスなど
スキル : 外国語、DIYの技術、IT技術、料理や家事など
移動 : Uberなどの配車サービス、電動スケーター、自転車など
お金 : クラウドファンディングなど
Sharing Economy Logistics シェアリングエコノミーロジスティクス
D2Dは、シェアリングエコノミーにおける物流のサービスです。
D2Dが進めるShare spaceには、大きく2つの要素があります。
それらすべて外せない大切な事。
Share spaceに必要な要素はスペースとデータのシェア
D2Dは、Sharing Economy Logistics(シェアリングエコノミーロジスティクス)です。
Share Space
・コンテナのスペースをシェア
・保税倉庫のスペースをシェア
・トラックのスペースをシェア
Share Data
・貿易書類
・契約情報
・通関進捗
・輸送情報
Share data
貿易書類と契約情報をシェアとは、 D2Dが、ご利用の方に提供するコミュニティー「D2D MEMBERS」の中で、予約情報、貿易書類やお届け先などの契約情報をシェアします。情報を共有することによって業務を効率化し、生産性向上につなげます。
(貿易書類と契約情報のShare dataは、D2D MEMBERSの中において、2021年秋のシステム更新時に計画しています)
通関進捗と輸送情報をシェアとは、 通関の進捗と輸送情報を共有する事によって、D2Dをご利用の方が最終のお届け先へ荷物が届くことを同時に確認できます。
(通関進捗と輸送情報のShare dataは、D2D MEMBERSの中において、将来のシステム更新計画に内包しています)
Share space
コンテナのスペースをシェアとは、D2Dが用意する海上コンテナに、複数のお客様の荷物を積み合わせ(同梱するともいいます)、1つのコンテナのスペースを有効に利用。ムダなスペースをなくし効率的に輸送します。
保税倉庫のスペースをシェアとは、D2Dが、自社または提携先のインフラである保税倉庫にて、デバンニング(Devanning)します。つまり、荷物を海上コンテナから保税倉庫へおろします。倉庫では検数(大切な荷物の数を確認すること)を行い、荷物の外観を目視し、荷物が無事であることを確認します。同時にシッピングマーク(Shipping mark)を目視で確認し、船積み書類の情報と実際の荷物の同一性をチェックします。保税倉庫には作業員が常駐し、フォークリフトなどの物流機器も常備しています。人的資産と物流資産を常に有効に活用することで、保税倉庫のシェアが成り立ちます。
トラックのスペースをシェアとは、D2Dが、荷物をトラックでお届けします。そのトラックの荷台も海上コンテナと同じように複数のお客様の荷物を積み合わせる、路線混載便を活用します。
物流業界における『シェアリングエコノミー』
D2Dは、日本の物流業界が従来から推進してきた共同物流の一つを活用しています。
共同物流とは、日本国内のトラック輸送において複数の荷主や物流企業が共同しながら集荷や配達をすることです。トラックの効率化には、「実車率」「積載率」「稼働率」を向上させることが大切です。
実車率 : トラックが走行する中で、実際に貨物を積載して走行した割合
積載率 : トラックの最大積載量に対し、実際に積載した貨物の割合
稼働率 : トラックが実際に稼働した時間や日数の割合
物流企業が取り組む具体的な施策
例えば長距離輸送においては、往路だけでなく袋においても荷物を輸送すること、空車で走行する事を減らして実車率を上げられます。配送先が同じメーカーや工場であれば、貨物を一括で輸送することで積載率を上げられます。ドライバーの乗り換えや、中継地点を設けてネットワークを効率よく利用すると稼働率が上がります。
荷主企業でも始まっている『シェアリングエコノミー』の物流施策
D2Dは、荷主企業が行う物流業務の共同化において、プラットフォームとして活用して頂いています。共同化とは、その生産性の向上を図るため、複数の荷主企業が物流を共同で運用していく事。プラットフォームとして、AmazonやFacebookなどはIT企業として有名だが、物流面においても、プラットフォームが重要視されている。物流センターの機能の共有化や輸送における効率化を高めるため、複数企業の物流を包括的にハンドリングするプラットフォームとなり得る物流企業が注目されている。ここでは共同化においての課題をシェアして、相互に解決することが大事だともいわれています。
BATNA ≒ 最少量の法則 × VUCA
BATNA = Best alternative to negotiated agreement = バトナ
BATNAとは最善策、特に交渉が決裂した際の次策の最善策の事を意味する
DBR = Dram Buffer Rope = ドラムバッファロープ
DBRとは、スループットを最大化するために、サプライチェーンを最適化するための手法
製品を中国から日本へ輸入する時に不可欠な国際輸送、輸入通関、国内輸送。これらの要素はVUCA WORLD(詳しくは…海上輸入とVUCA WORLD)において、ビジネスで勝ち抜くためには、顧客満足のキーファクターとなるBATNAへの対応が求められています。
生産の遅れ、輸送の遅れ、税関検査、天候不良など、不確実性が高く、変更の要因が複雑な時に、顧客との交渉において納期に対する次策の代替案を次々と準備ができます。
D2Dは、週7便のコンテナ船にスペースを用意しています。予定していた船積み時期より前倒しで船積みする時、生産の遅れによって先送りする時、D2Dは顧客へのBATNAとしてShare spaceを提供します。
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