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海上輸送とスケジュールの安定性

海外との貨物のやり取りにおいて最も気掛かりな要素のひとつに 
配送スケジュールがあげられます。 
予定通りに商品をしかるべき場所に納めるために、 
船のスケジュールを調べ、運航所要日数を確認し、貿易書類の準備や通関に必要な時間を逆算し・・・ 
これだけ色々考えて準備したのにそれでも予定通りにいかない、というのも残念ながら国際物流にはつきものです。 
スケジュールの遅延というのはどのような原因で生じるのでしょうか。 
今回の特集ではいくつかの要因とその対策を考えていきたいと思います。 

コンテナ船の入出港遅延 
一般的なコンテナ船の場合、予定航路の中に複数の寄港地が含まれています。もしその中に混雑している港が含まれていると、船が着岸して貨物の積み下ろしを始めるまでに時間がかかり、結果としてその後の運航スケジュールがずれ込んでしまうことになります。 

【対策1】 
運航の遅れがあまりにひどく、このままではスケジュール回復が困難と判断された場合、各船社はいくつかの寄港予定港を抜港することで遅延の解消を図るケースがあります。 

【対策2】 
中国からの輸入の場合、フェリーと陸路を組み合わせた海上速達便であればコンテナ船にありがちな船の遅延を回避できます。フェリーは航路も短く着岸する場所もコンテナ船とは異なるため、安定したスケジュールでの運航が可能になっており、これが海上速達便のサービス安定性に大きく関わっています。 

港湾作業の遅延 
昨年から脅威となっている新型コロナウイルスによる港湾作業員・ドライバーの人員不足も、スケジュールの遅延に大きく関わっています。 

船からの荷卸しやコンテナ配送がスムーズにいかないと、船の着岸時間もそれだけ伸びてしまいます。 
一隻あたりの着岸時間がのびることにより港の沖でほかの船が着岸待ちを余儀なくされる、いわゆる「バース混雑」が生じ、結果として船の入出港遅れにも繋がってきます。 

【対策】 
現在コロナウイルスによる国内外の人手不足の影響はまだ解消されるに至っておらず、予断を許さない状況が続いています。コンテナ船での輸送に不安をお持ちの方はぜひ、海上速達便の利用をご検討ください。 

みなさまのお悩みを我々が解決いたします。 

入出港遅れの実例~中国・華南地区の現状~ 

6月の初旬ごろから問題となっているのが中国華南地区・珠江デルタの塩田 

(えんでん/Yantian)のコンテナターミナルの混雑から広がっているコンテナ船スケジュールの遅延です。 

香港・シンガポール方面からの新型コロナウイルスの感染拡大によって塩田のコンテナターミナル機能が低下。ターミナルの機能麻痺が塩田港のバース混雑につながり、その影響は周辺の蛇口(しぇこう/Shekou)港と南沙(なんさ/Nansha)港などへ拡大。華南地区のコンテナ港の混乱は、現在もアジア航路を運航する各社コンテナ船全般のスケジュールに深刻な遅延を引き起こしています。 

華南を経由するアジア航路を運航している船社のひとつであるONEでは、この一連の混乱によるものとみられる遅延の通知が今月に入ってから本日6/30の時点までで約100件も告知・更新されています。 

塩田のターミナル機能自体は回復傾向にあるとのことですが、アジア航路全体への影響が解消されるにはまだ時間がかかりそうです。 

新型コロナウイルス終息の見通しが不透明ななか、さらに7月以降は台風発生頻度が高いシーズンでもあります。 

コンテナ船のスケジュールは当面不安定になりがちな期間が続く可能性が高そうです。 

中国からの安定した輸送とコストカットの両立をご希望の場合、安定したフェリーと陸路の複合輸送である海上速達便をぜひご利用ください。 

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