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中国から日本へ伝来した野菜

中国から日本へ伝来した野菜

野菜は交易船によって日本へやって来た。

食卓に並ぶ家庭料理やレストランの美味しいメニューの中で、日頃気にせず食べている野菜の種類の多くは、中国からまたは中国経由で伝来された野菜が多い。7世紀の遣隋使、8世紀の遣唐使の時代から数々の野菜が交易船によって、大陸から日本へもたらされた。その伝統が、今では和食に欠かせない食材として受け継がれている。

中国から日本へ渡来した野菜
瓜がつく名前の、きゅうり、カボチャ、スイカ、冬瓜、ニガウリ。豆がつく名前の、枝豆、インゲン豆、えんどう豆。イモ類のさつまいも、里芋、やまいも。葉物野菜と呼ばれる、ほうれん草や白菜など。ナスや大根、ネギ、らっきょう等なども。

日本と中国の食材としての野菜の違い

トマト
日本では、冷やしたトマトをスライスして、塩をパッとふって食べ人がいる。そう、家庭だけでなく居酒屋の定番おつまみ「冷やしトマト」。暑い夏、冷やしトマトに枝豆と生ビールは最高のコンビネーションだ。

中国では、トマトに化学調味料や砂糖をかけて食べる人がいる。初めて見た時は結晶の粗い塩がふりかけられていると思ったが、食べてみると岩塩でもなく化学調味料だった。個人的な推測だが、品種改良が進む前は、トマトのうま味が足りず化学調味料で補っていたのかもしれない。トマトに砂糖をかけて食べる人もいた、トマトをフルーツとして考えれば、甘さをちょい足ししていたのだろう。甘みを足したトマトは、酸味と真っ赤な見た目でフルーツそのものだ。

中国では地域によってトマトの呼び方が違う。北京や東北地方など中国の北部では、西紅柿(XiHongShi)、上海や広州などの南部は蕃茄(FanQie)。トマトケチャップは蕃茄醤(FanQieJiang)。

香菜(パクチー)
2016年頃から日本で流行した香菜(パクチー)。パクチーサラダなどが、カフェのメニューに当たり前のようにラインナップされている。以前は専門店でしか手に入らなかった入手困難な中華料理の香味野菜だったが、今や日本でも一般的になり、スーパーでも手に入るようになった。

中国はあらゆる料理の薬味として用いられている。火鍋(hotpot)、麺類、スープ、煮込みなどに加熱しても、生のままの付け合わせとしても万能だ。独特なにおいと苦みが、好きになるとすべての料理に欠かせない。

オクラ
中国伝来ではない。ビタミン、ミネラル、カリウムが豊富に含まれ夏バテ防止や整腸機能などの効能もあるらしい。オクラはアフリカが原産、古来はエジプトで栽培されていたらしい。日本には明治初期に伝わり、昭和の時代から日本の家庭料理にも定着した。ネバネバの納豆、メカブ、山芋やタマゴ等と混ぜて、夏バテ防止のネバネバ丼などもヘルシーな食材としてネットで紹介されている。

中国で一般的に食べるようになったのは近数年。従来はみかけなかった。栄養素が豊富な食材としてとても人気がある。日本との違いはその大きさ。オクラは成長し過ぎると粘り気がなくなり、触感に繊維質が強く感じるようになる。インバウンドで多くの中国の方が日本に訪れ、日本のオクラを食べた事がある中国の方は、その違いに驚くようだ。

オクラは中国渡来の野菜ではないが、日本と中国の違いが興味深く紹介してみた。

野菜を運ぶコンテナ船
中国から日本へ渡来した多くの野菜は、交易船によって日本へ運ばれてきた。仏教、儒教、思想、文化、芸術品、絹や綿花の反物としての交易品の中に、野菜の苗や野菜の種も共に渡ってきた。これらはすべて船によって運ばれた。

現代、生野菜や加工野菜はコンテナ船によって中国から日本へ輸入されている。今日のコンテナ船には、温度管理ができるリーファーコンテナ(Reefer Container)が船積みできる。中国産のネギやブロッコリーがスーパーの売り場にあったら、リーファーコンテナで海上輸送されてきている。水煮のタケノコや里芋、干し芋などは常温で運べるために、通常の海上コンテナで輸入されている。中国産の蕎麦(ソバ)もコンテナ船で輸入されている。

日々食卓に並ぶ食材に、日中間を運航する船会社のコンテナ船が運んできた野菜が含まれているであろう。港で並べられたコンテナの中身は見えないが、野菜などの食材がコンテナの中に積まれ、もしかしたら自分自身の口に運ばれると想像すると、物流の役割が身近に感じられる事だろう。

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