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02-13-2022

フルーガルイノベーションは輸入貿易の物流にも起きるのか [前編]

輸入貿易の物流分野において、イノベーションを必要としている。それはフルーガルイノベーションである事と、持続可能なグローバルサプライチェーンシステムである事が強く望まれている。 

日本企業のサプライチェーンに対する考え方は、在庫削減や物流コスト低減を主眼に置く傾向が強かった。しかし、世界中のサプライチェーンが歪を起こし、従来のサプライチェーンの考え方では、日々起こる供給停止物流の遅滞、未曾有の物流費高騰の課題に対処ができなくなっていった。グローバルに拡大したサプライチェーンを、事業を成長させるための付加価値創造の原動力に変革するために、イノベーションできる企業が勝ち残っていけるだろう。 

 米国の著名なジャーナリストであるエドワード・ヒュームズが、自身の著書『DOOR to DOOR 「移動の未来の中で、UPSノエル・マッシー氏の言葉として語っている 

「この国の文化なのかどうかわかりませんが、人々は、セメントと道路にかかる費用のことなど考えなくていいと思っています。それに、物流システムの機能や経済が物流システムに依存している事を理解していないのです 

「未来の商品、食品、その他すべてのものの移動を可能にする健全なエコシステムが必要なことは明らかです。ですが、それを我々が手に入れられるかどうかはわかりません 

書籍 DOOR to DOOR「移動」の未来
著者 エドワード・ヒュームズ 染田屋茂訳
DOOR to DOOR   The MAGNIFIST, MADDENING, MYSTERIOS WORLD of TRANSPORTATION EDWARD HUMES 

◇課題 Issue

・サプライチェーンの分断によって、世界的な規模で海上コンテナ不足が起きている
・需要の急増によって海上運賃が歴史的な記録で高騰し、運賃は高止まりしている
・日本の景気回復の時期は不透明
・スタグフレーションへの懸念
・輸送コストの増加は、あらゆる分野の製品単価へ転嫁され始めた
・VUCA WORLDにおける消費者心理は、安価と高機能を求め続けている 

+ スタグフレーション
+ VUCA WORLD

■仮説 

1.ネットワーク構築 
他地域に広がる調達と生産の拠点を、安価に繋ぐネットワークの構築 

2.高品質サービス 
簡素化されたプロセスではあるが高品質のサービス 

 
これら安価なネットワークと高品質のサービスを両立した物流ソリューションは、フルーガルイノベーションの考え方によって生み出せる 

国際貿易の物流分野におけるフルーガルイノベーションは、今まさに市場が求めている 


フルーガルイノベーション Frugal Innovation
 

Frugalとは、「質素」や「倹約」を意味する。 

Innovationとは、「革新」や「新たな価値を生みだすこと」を意味する。 

近年、アセアンやインドなどを中心とした新興国で使用されるようになった新しい言葉日本では、まだ明確な定義を目にしない従来のサービス・製品や製造工程を見直し及び再設計することで、安価且つ機能性の高いサービスや製品を生み出すことを意味するらしい 

 
先進国 Advanced country 

先進国を中心とした資金調達力のある企業は、多額の予算を基にイノベーションを起こし続けている有力なグローバル企業は、デジタルトランスフォーメーションによって、従来のサプライチェーンを急速に進化させ、個々の現場で起きる変化をデータとして把握する手法を用い、ビッグデータの集積化を競争力に変えていっている。製品が完成し、消費者や市場での販売動向を経営の主要な指標としてきた製造販売業においても、生産や調達の進捗を可視化する事で、企業の競争力を生産現場の川上から強くしている。 

 
新興国 Emerging countries 

限られた予算の中でイノベーションを起こす必要がある、この時にフルーガルイノベーションのメソッドが役立つ 

 
◇その実例 3つ 

  1. モバイル決済 mobile payment

アフリカなどの新興国市場では、銀行口座を持っていない人が多い市場の制約の下において銀行口座を持たないモバイル決済の仕組みが生まれた 

  1. ライブコマース Live Commerce

売り場を持たない店舗は動画投稿アプリに代表されるようなTikTokを活用してライブコマースで市場を広げた 

  1. 人工呼吸器 ventilator

人工呼吸器が必要だが医療現場では不足していた、3Dプリンターを用いて必要最低限(minimum required)な機能を備えた機器を生み出した 

 輸入貿易の国際物流サービスに必要なフルーガルイノベーションを考える上で、キーファクターは、コスト、調達、生産地、消費地、国境、通関、海上輸送、国内輸送 

中国やASEANで生産した安価な製品の輸送は、一定のコストによって生産地から消費地まで運ばれる物流分野においても常にコストの低減が求められている。予測できない不測の事態にもレジリエンスを備えておきたい。 

 グローバルサプライチェーンは、ダブルコンティンジェンシーの連続だ。 

輸送コストが、事前の計算通りか? 

製品が、工場から計画通りに出荷されるかどうか? 

コンテナ船がスケジュール通り運航されるか? 

輸出入通関が、無事に許可されるか? 

トラック配送が計画通りに到着するか? 

製品がプラン通りのコストで、計画の予定通りに届くかは、相互の行為による。輸出者輸入者、船会社、税関、運送会社、倉庫会社、通関業者など、それどれ繋がった2者間が互いにどう行動するかは、相手の出方次第であるが、製品は目的地へ到着する。 

予定通りに進展するか不確実ではあるが、製品や情報の流れが止まらず、複雑性の縮減が十分に行き届いたサプライチェーンは、安心して次の進捗を予想して準備が行える。 

ダブルコンティンジェンシー(Double contingency = DC)とは 

どう行動するか相手の出方次第である状態の事を意味する社会学の言葉。 

 複雑性の縮減(しゅくげん)とは 

様々な可能性を持つ複雑性に対し、秩序を維持する働きのこと。または、複雑性を制限する働きの事を意味する社会学の言葉。 

 
フルーガルロジスティクスサービス 

従来からある物流サービスのコンテナ海上輸送、輸出入通関、日本全国に拡がるトラックの配送ネットワーク中国及び日本の主要な地域において物流インフラはある程度のレベルで整い、サービスや輸送網は存在する 

これらを見直し、改めて組み立て直すと、多額な資金がなくても新たな価値を持つサプライチェーンの物流サービスが生まれるこれをフルーガルロジスティクスサービス(Frugal Logistics Services = FLS)と仮に呼ぼうフルーガルロジスティクスサービスは、従来の物流サービスをデジタルトランスフォーメーションする事で、必要最低限の情報がデータ化され、実現できるだろう。 

 デジタルフォワーダーのエフシースタンダードロジックス株式会社が提供する「D2D」は、輸入貿易に必要な物流情報を、貿易事業者と物流会社間においてシェアする事で、フルーガルロジスティクスサービスを実現している。データを通じて、現場の情報が新たなサプライチェーンの視点から価値を生み出し、貿易事業者の貿易事務をサポートする取り組みを進めている。輸入貿易の事業者が渇望する「安価」「機能性の高い中国輸入特化型の物流サービスは、フルーガルイノベーションによって実現されている。 

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