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【初心者向け貿易用語解説シリーズ】輸入貿易とフリータイム(FREE TIME) 

今回解説する用語は『フリータイム(FREE TIME, F/T)』。
先日公開した記事【デマレージdemurrage)とディテンション(detention)https://d2dship.com/02-02-2022/)の中でも度々登場したというワード、実は輸入(輸出)貿易においてかなり重要な意味を持っているんです。 

年末年始やゴールデンウィークなど大型連休の前後にありがちなトラブルにも関わることがあるフリータイムの概念。早速確認していきましょう! 

INDEX

輸入貿易におけるフリータイム(FREE TIME, F/T)とは

貿易用語として使用されるフリータイムは、ごく簡潔に言えば『費用が発生しない無料の猶予期間』という概念です。

フリータイムは輸入・輸出どちらのシーンにも登場する貿易用語ですが今回は輸入の場合についてのみ扱います。 

一口にフリータイムと言っても、手配の段階によって違う意味を持ちます。 
輸入貿易では主に次の2つの意味合いで用いられます 

 ① 輸入されてきたコンテナ貨物を、港のコンテナヤード(CY)や特定の倉庫(CFS)から引き取るまでの猶予期間を指す。 

 ② 貨物を出して空になったコンテナをバンプール(コンテナ返却場所)に返却するまでの猶予期間を指す。 

いずれも、『なんらかの猶予期間』を指してフリータイムと呼称している点は同じですが、①と②の違いはなんでしょう? 

正解は、『フリータイムを超過した後に発生する超過料金の名称と、それぞれの算出方法が違う』です。

ちなみに、
①のコンテナ
引取猶予期間を超過した場合に発生する超過料金はデマレージ(demurrage) 
②のコンテナ返却猶予期間を超過した場合に発生する超過料金はディテンション(detention)
と、それぞれ名称があります。

 

※CFS=Container Freight Station 
コンテナフレートステーションはコンテナターミナル近くに位置する施設で、コンテナヤード(CY)と同様、通常船会社または船会社指定の港湾運送事業者が所有・運営している

フリータイムはいつから?何日間設定されているのか?

フリーライムのカウントがスタートする日(起算日)は船会社によって設定が異なります 

そして、フリータイムが起算日から何日間付与されるのか、土日をカウントに含めるのかも、利用する航路や船会社、シーズンによって異なるため、明確に把握したい場合には都度確認が必要です。 

また、フリータイムの設定は貨物がCY貨物か、CFS貨物かによっても異なります。 
参考までに、よくある起算日の設定をパターン別に記載してみましょう。 

CY貨物のフリータイム起算日 デマレージの場合

CY貨物の場合、コンテナごとレンタルしている状態なのでヤードでのコンテナ保管期間とコンテナ返却期間のそれぞれフリータイムが設けられています。

まずはデマレージつまりヤードでの保管期間のフリータイム起算日を確認しましょう。
設定は主につぎの4パターンがあります。

【パターン1】入港日 
入港日=船が港に入ってきた日のこと。 

【パターン2】船が港に着岸した日の翌日 
着岸した日(着岸日)=
港の岸壁(ヤード)に到着した日を指します。
※たいてい入港日と同日ですが、稀にバース混雑など何らかのトラブルで入港日と日付を跨いだり、数日ずれこんだりすることもあります。

【パターン3】貨物のCY搬入日
搬入日=船からCYにコンテナが降ろされた日 

【パターン4】貨物のCY搬入日の翌日0時  

船社によって採用している起算日が異なりますので、思い込みでカウントを間違えてしまった・・・という失敗がないように気を付けたいところです。

文字だけでは少しわかりにくいので、カレンダー上のモデル図を見てみましょう。
例として次の2つのケースを想定します。
 

青い矢印は『入港日から起算、6日間(土日を含む)』のケース 

オレンジの矢印は『貨物のCY搬入日から起算、5日間(土日含まず)のケースです。 

 起算日や土日を含む・含まないなどの条件によってフリータイムの期間が異なることがわかりますね。

CY貨物のフリータイム起算日 ディテンションの場合

ディテンションの場合は、ほとんどの船会社で搬出日当日もしくは搬出日翌日が起算日に設定されており、他の条件が指定されることはほぼないようです。 

【パターン1】搬出日当日 
搬出日=CYからコンテナを持ち出した日 

【パターン2】搬出日の翌日 

CFS貨物のフリータイム起算日

CFS貨物の場合、CY貨物と違って船の入港日や着岸日が起算日となることはまずありません。貨物の入ったコンテナがCYから引き取られたのち、CFS倉庫に搬入された日が基準となります。CY搬入日と混同しないように注意すれば大丈夫ですね。  
ということで、想定されるパターンは以下の2つです。

【パターン1】CFS倉庫への搬出日当日  

【パターン2】CFS倉庫への搬出日翌日

フリータイムの数え方 まとめ

フリータイムの起算日と期間は利用する船社や貨物の種類、シーズンなど条件によって異なるということがおわかりいただけたでしょうか。
貨物の内容や依頼先、輸送方法が変わった場合には、前回と同じだろうと安易に判断しない方がよいでしょう。

ちなみに、リーファーコンテナ、フラットラック、オープントップコンテナ等の特殊コンテナについては、通常のドライコンテナよりもフリータイムが短めに設定されているのが一般的です。 

 

貨物が危険品である場合、フリータイム関係なく早期引取が求められる傾向にあります。 
明確に知りたい場合は船会社やフォワーダーへの問い合わせが必須です。 

フリータイムを過ぎてしまったら?

さてここまでの項目では、フリータイムは条件ごとに日数が異なり、決められた日数を超過してしまうと超過料金が発生するということを解説してまいりました。 

勘の鋭い方はもうお気づきかもしれません 

・・・フリータイム次第で得をする、損をするということが起こりうるということに。 

先日公開されたこちらの記事
【ビギナー向け貿易用語解説シリーズ】デマレージ(demurrage)とディテンション(detention)
に目を通してくださった方はさらにわかりやすいかと思いますが、船会社は円滑な運営を維持し、損害を回避するために様々な規約を設けており、その中にデマレージ(demurrage)とディテンション(detention)というコンテナの引取・返却に関するペナルティが存在し、これは超過日数が増えるごとに料金も雪だるま式に加算される仕組みになっています。 

ですが、どうしてもやむを得ない事情・・・たとえば連休などで都合がつかず納品先がフリータイム内に営業していない、貨物が多すぎて荷捌きのスケジュールがおしている・・・などの理由でフリータイム内にコンテナ(あるいはCFS貨物)を引き取れないことが起こってしまうこともありますよね。 
もしそうなった場合、わざと引取や返却を遅らせたわけじゃないのに高額のペナルティを支払わなければならないのか・・・と不安に思われた方。 

安心してください、フリータイムの期間は事前の交渉次第で延ばせる可能性があります 

交渉相手は、「船会社」あるいは「船会社の代理店」ですが、誰がその交渉をするのかはケースによって異なります。  

ポイントとなるのは、交渉のタイミングは『基本的には貨物を積載した船が出航するまでの間』という点です 

輸出者が主導して手配を進める場合であれば、輸出者側にフリータイムの延長を希望している旨を伝え、船会社と交渉してもらいます。                    

フォワーダーに手配を委任している場合は、納品日を決める段階で相談しておくことで、調整してもらえるでしょう。 

もし、ブッキングを含め手配のほとんどが輸入者(もしくは輸入者側のフォワーダー)に任されている場合には、船会社へのブッキング依頼の際にフリータイムの延長希望を伝えます。 

また、前述のとおり、年末年始やゴールデンウィークなど大型連休前後のタイミングでの輸入はフリータイムの問題が表面化しやすい傾向にあるので、より注意が必要です。

まとめ

フリータイムの概念を理解することは、超過料金の発生というリスクを回避することにつながります。 直接輸入の手配に関わることのない方にとってはあまり意識する機会のないポイントではありますが、仕組みを知っておくといつか役にたつことがあるかも・・・? 

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