- 日付: 01/17/2022
- ビジネス
- D2D, フェアトレード, 用語
- 著者:山田俊哉
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貿易と食糧の関係
貿易の主要品目の中に食糧がある。
食料自給率とは、日本国内の食料消費にしめる日本産食料の比率で表す。
食料自給率で語られることが多い食糧品の貿易、食料自給率は約40%。つまり、日本で食べている食材の6割は、外国からの輸入に頼っている。
70 1965年、日本の食料自給率は約70%
40 2015年、日本の食料自給率は約40%
食料自給率は、50年前の比べると大幅に低下している、2020年以降も改善されていない。
食料自給率を引き上げるとしても、日本は食料を栽培する土地面積が狭く、生産コストが割高なために、低コストの輸入食品に価格面では競争力が低い。
貿易の視点で考えると、食料自給率は効率のよい経済活動を推進している。食料生産は、日本の産業の中において他国と比較すると不得意な分野だ。他国との外交関係や他国における政情不安、近年話題となっているサプライチェーンの混乱など、調達に課題はある。
先進国の中で5ヶ国の主要な食料品自給率を比較すると、日本の食料自給率の低さは特に目を引く。一方で、日本の主要な貿易品目の中では、原油などのエネルギーはほぼ100%を外国に頼っている。日本のあらゆる産業に必須のエネルギー資源でああるが、そのほとんどを外国からの輸入に頼っている。
自動車、衣料品、食料品、皮革製品、家具、電化製品など、我々のまわりにある多様なモノを、日本は他国から輸入している。日本は貿易によって経済が回っている国であり、貿易立国である。世界の国々は、自国の得意な産業のモノやサービスまたは情報を輸出し、不得意な分野は他国からの輸入する事で、世界各国の経済が繋がっている。
大豆 SOY
大豆の原産地は中国とされている。
2000年前、中国から朝鮮半島を通して日本へ伝来した。
中国語では、黄豆(HuangDou)と呼ぶ、大豆の名称も使われているが一般的ではない。
日本最古の書籍と言われている古事記に大豆の文字が残されている。
大豆は貴重なタンパク源であり、加工品にすると日本食には欠かせない調味料でもある。
枝豆が大豆になる。大豆は、油、納豆、みそ、しょうゆ、きな粉、豆乳、おから、湯葉、豆腐、油揚げなど、多様な食品や調味料へ加工されている。
日本における大豆の需要量を数字で把握してみる
350万 350万トン:総需要量
100万 100万トン:食用需要量
80万 80万トン:100万トンの食用需要に対する大豆の輸入量
6% 日本の大豆自給率はわずかに6%
日本の国土は狭いために、生産できる農作物は限られている。
世界の大豆生産量は3億トンを超える。主に南北アメリカ大陸での生産量が多く、アメリカおよびブラジルが各約1億トン、2ヶ国の生産量が6割を占める。次いで、アルゼンチンを加えると、全世界の約75%以上を南北アメリカで生産している。
消費量は、中国が圧倒的に多く1億トンを消費しているといわれている。用途は、主に搾油や飼料用として消費されている。近年は中国が輸入量を増やしている関係で、世界の大豆相場に中国の需要量が関係してきている。
フェアトレード Fair Trade
フェアトレードとは、外務省のHPによると
「フェアトレードという言葉には様々な解釈がありますが,一般的には経済的,社会的に立場の弱い生産者に対して,通常の国際市場価格よりも高めに設定した価格で継続的に農作物や手工芸品などを取引することで,発展途上国の自立を促す事が目的とされています。
取引価格以外にも,生産者の労働条件や技術指導,環境や人権などにも配慮した取り組みが求められます。」
フェアトレードは「公平な貿易」を意味し、最貧国などの発展途上国などから農産物や工芸品などを、中長期にわたり適性価格で購入を続ける事で、生産者に正当な対価を支払う仕組みを意味している。
今は、国際世界フェアトレードラベル機関が、生産国における原材料の生産、製品の調達など、細かい点にまで基準を設けて、国際認証を行っている
栽培に手間がかかるコーヒー豆やカカオ豆などは、フェアトレードの商品が日本の市場でも販売されている。
まとめ
毎日の食事の食材は、日本食であっても外国産もあり、輸入食材は日本に欠かせない。供給と需要は日々変化するが、現代の生活に必要な食品を他の国から輸入し、日本は国全体の需要量を満たしてきている。食糧輸入に関わる企業も商社や食品メーカーなど、生産国からレストランのテーブルや家庭の食卓に届くまでに、多くの人の労力を費やしている。
ラーメンに振る胡椒、アイスに入っているバニラ、カフェのコーヒーにちょっと足すシナモン、ハンバーグに入っているナツメグ、これらの香辛料は、ほぼ輸入食材だ。
海外の製品の中でも、生産が得意な国から購入する事で、日本の市場に安くてよいモノが流通するようになる。これも食糧貿易が日本へ与える大切な要素の一つだ。