D2D

1-16-2022-2

調達と販売を繋ぐ輸入貿易 後編

輸入依存度 

日本の中国に対する輸入依存度はどの程度か? 
A. 80% 
B. 50% 
C. 30% 
D. 3% 

 ◇販売 

1.店舗による商品販売 

従来、そして現在も主流な日本国内における商品を消費者へ販売する方法。 

中国輸入貿易において、市場での販売とは、商社が輸入の後に小売や卸売問屋へ販売し、小売が店舗にて商品を販売すること。 

近年は小売が店舗以外にECでの販売も並行して運営しているが、新たな課題として、店舗在庫とEC販売用商品の在庫確保や管理に苦労しているようだ。 

商社が問屋機能を持つ事や、小売が直接貿易を行う事もあるが、アップストリーム(=川上)からダウンストリーム(=川下)に至るまでに、複数のプレーヤーが関与する。各プレーヤーは専門性が高められる一方で、中間マージンは商品単価に加算されるため、取引形態に課題はある。 

 
2.D2C 

新たな販売方法。 

D2C(ダイレクト2コンシューマー、Direct to Consumer)。EC市場において、急成長しているビジネスモデルだ。Amazonや楽天などECプラットフォーマーのサービスを活用し、実店舗を持たずに、輸入商品をEC市場で販売するスタートアップが増えている。短期間に急成長しているD2C型の企業も増えている。 

日本国内にて商社から仕入れ、EC市場での販売に注力する企業もある。自ら輸入貿易を手掛けるD2Cモデルの企業も活躍している。調達と販売を1社で完結し、アップストリームからダウンストリーム上の中間マージン及び時間や判断の無駄を省くビジネスモデルだ。 

2021年に経済産業省が発表した「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」によると令和2年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模、特に物販系分野は、2019年度の10兆円から2020年の12兆円へ約20%成長した。 

 調査報告書の抜粋は次の通り。 

——————— 

A.物販系分野 

物販系分野のBtoC-EC市場規模の内訳をみると、 

「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」(2兆3,489億円)、「衣類・服装雑貨等」(2兆2,203億円)、「食品、飲料、酒類」(2兆2,086億円)、「生活雑貨、家具、インテリア」(2兆1,322億円)の割合が大きく、これらの上位4カテゴリー合計で物販系分野の73%を占めています。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、全カテゴリーにおいて市場規模が大幅に拡大しました。 

EC化率については、「書籍、映像・音楽ソフト」(42.97%)、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」(37.45%)、「生活雑貨、家具、インテリア」(26.03%)において高い値となっています。例えば、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」は、製品の仕様が明確であり、事前の調査(探索)行為を通じて製品の内容や特徴を理解しやすいという点で、ECとの親和性が高いと言えます。また、「家具・インテリア」についても、各家庭の事情に合わせてサイズ面や色に関して詳細なニーズがあるため、売り場や在庫の制約がないECとの相性が良いと言えます。 

規参入事業者の増加と大手 EC プラットフォームの状況 2020 年 4 月 7 日に発出された第一回目の緊急事態宣言により、不要不急の外出を控える 呼びかけがなされ、多くの国民の外出機会が大幅に減少した。これを契機に、従来実店舗を ビジネスの主体とし BtoC-EC に取り組むことのなかった小売業者や製造業者が、実店舗で の機会損失を EC で取り返すべく、新たに BtoC-EC 市場に参入している。楽天等の大手 EC プラットフォームへの出店といったオーソドックスな参入も増加したが、2020 年に見られ た顕著なトレンドとして、低価格・無料の EC プラットフォームでの新規のネットショップ 開設数が急増した点が挙げられる。例えば、ネットショップ開設時における初期費用の無料 を謳う BASE 株式会社の発表によれば、2020 年 2 月時点での同社のプラットフォームを活 用するネットショップ開設数は 90 万であったところ、同年 12 月時点でその数は 130 万に も増えたという6。僅か 10か月間で 40 万ものネットショップが同社のプラットフォーム上 に新たに開設されている。他の低価格・無料の EC プラットフォームでも類似した事象が見られることから、中小零細企業による BtoC-EC 市場への新規参入が、新型コロナウイルス 感染症拡大によって促されたと言える。このような状況が、BtoC-EC 市場規模拡大の背景 にある。 

DtoC(Direct to Consumer)の潮流 DtoCとは「Direct to Consumer」の略であり、メーカーが自社の商材を EC サイト上で 直接消費者向けに販売するモデルである。DtoCは、厳密に言うと自社 EC サイトでの販売 のみを対象とするケース以外に、EC モールに出店した直営店等での販売も含めて定義され るケースがあるが、本調査では前者を DtoCと定義する。物販分野の BtoC-EC 市場規模に おける大手 EC プラットフォームが占める比率は、年々逓増傾向にあり、前項で説明の通り 2020 年の比率は 2019 年から 5 ポイント程度上昇し約 70%と推定される。定量的な観点か ら捉えれば、メーカーが自社 EC サイトで直販する DtoCの成長性はこれからと考えられ る。換言すれば、大手 EC プラットフォームと DtoC(自社 EC)の市場規模の比率はまだ 流動的であり、仮に今後 DtoCが大きく伸びる可能性を念頭に置けば、均衡点を迎えるのは まだ先と考えられる。 個別企業の動向を見てみると、売上上位企業の中には自社サイトと大手 EC プラットフォームへの出店・出品を併用している企業が多いことに気付く。大手 EC プラットフォーム 上での出店・出品は、高い集客性というメリットがある反面、応分の手数料、競合企業との バッティング、顧客情報の入手に制約があると言われている。他方、自社 EC ではブランド の世界観の直接的な訴求が可能であり、消費者との間で直接的なつながりも持ちやすくな る8。全方位戦略をとる企業はこのようなメリット、留意点を念頭に、大手 EC プラットフォームと自社 EC を併用し、バランスをとっているものと考えられる。当面この傾向は続く と予想される。大手 EC プラットフォーム上と自社 EC とで販売する商品を分けるような取 組も実際には既に行われていると考えられるが、これからはそれぞれの販売チャネルの位 置付けをより明確化し、メリハリの効いた販売戦略を展開することがメーカーにとって必 要と予想される。加えて言えば、メーカーの立場から考えて、大手 EC プラットフォーム、 自社 EC、実店舗(または卸)といった 3つの販売チャネルまで視野を拡大し、それぞれの バランスの中で販売を最適化することが重要とも考えられる。このような取組が今後進展 するようであれば、自ずと DtoCの市場規模も拡大するのではないだろうか。 

———————  

◇新たな輸入貿易のビジネスモデル 

タオバオから、必要な商品を、必要な時に、必要な数量調達する。Amazonや楽天や自社運営サイトで、ニーズの最も高い商品を販売する。輸入商社の手数料、店舗家賃や販売員の固定費などの中間マージンを極端に減らす事で、高収益率によって運営するビジネスモデルだ。 

更に進化している点は、在庫を持たないクラウドファンディングを用いた事業体も登場してきている。CAMPFIREやMakuakeなどがクラウドファンディングのプラットフォームを形成しているために、個人事業主や規模の小さい事業体が、資金調達と在庫リスクを軽減したビジネス背景にて、輸入貿易を行えている。 

調達を中国のタオバオ、販売先はAmazonや楽天などのEC市場、またはクラウドファンディングを用いて資金調達や販売先を見つけておく手法。これらはインターネットのよって誕生した輸入貿易における、またはB to C及びB to Bの取引における新たなビジネスモデルだ。 


◇新たなプラットフォーマーの登場
 

Amazon、楽天は、EC市場として定着した。アパレル分野においては、ソフトバンクグループ傘下となったZOZOが一定の地位を確立している。2022年はイーベイが化粧品を販売するQoo10(キューテン)内でアパレルの販売を始める。30代以上の利用者が多いZOZOに対し、イーベイは韓国ファッションを10代~20代の若年層をターゲットにしているようだ。 

新たなプラットフォーマーが登場してきているが、一定規模以上の小売りは自社サイトの運営を強化している。2020年は来店客が見込めず不振に喘いでいた小売りや、ECに出遅れていた小売りは、2021年には相応に自社サイトにテコ入れし、リアル店舗だけでなく、EC市場での販売を拡大し続けた。 

 
輸入依存度 

日本の中国に対する輸入依存度はどの程度か? 

E. 80% 
F.  50% 
G. 30% 
H. 3% 

答えは、「D. 3%」 

輸入依存度とは 

輸入額÷DGP=輸入依存度  

日本国内において販売・消費されているモノの中で、外国からの輸入に頼っている割合を意味する。通常は、輸入額をGDP(=国民総生産)で割ることで比率を求め示される。 

 
◇中国から日本への輸入貿易の規模 

日本の貿易総額の中で輸入額に占める中国の構成比は約25%であり過去最高。 

日本の対世界貿易において中国との貿易総額は、2007年以降14年連続、輸入額は2002年以降19年連続で第1位。 

10年前と比較すると、中国から日本への輸入貿易額は減少している。 

日本貿易振興機構ジェトロ(JETRO)の発表によると、10年間で10%減少している。 

2011年 1840億ドル 

2020年 1640億ドル 10% 

 
◇まとめ 

中国から日本へ製品を調達、日本の市場で製品を販売する中国輸入ビジネスにおいて、中国は重要な役割を担っている。調達と販売を繋ぐ輸入貿易は、商社や大手製造企業を中心とした従来型の輸入貿易も、EC市場向けの進化系のD2C型ビジネスモデルも共に、1990年代や2000年代の10~30年前と比較すると、貿易障壁が低くなり輸入貿易における国境は限りなく近づいてきている。 

市場や産業の需要を掘り起こし、新たな市場を開拓し、そのために必要なモノ・ヒト・情報・カネなどを繋いでいく輸入貿易は、現在そして将来へ大きな役割を担っているといえる。 

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