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【ビギナー向け貿易用語解説シリーズ】コンテナ海上運賃相場

身の回りのモノやサービスのなかには、時期や条件によって価格が変動するものがありますよね。一般的なコンテナ船での海上輸送で発生する運賃相場も様々なファクターで変化します。
このブログでは、運賃相場が変わる要因や海上運賃の構成などを簡単に解説いたします。

INDEX

海上運賃相場が決まる要因

海上運賃の相場は様々な要素によって影響を受けます。その主な要因とされているのが以下に挙げる6つの要素です。
・輸送の需要と供給
・燃料価格
・航行距離と船舶の稼働率
・船舶の種類と積載容量
・貨物の性質と需要の変動
・為替レートの変動

これらの要素は相互に関連し合い、海上運賃の相場を形成しています。

またこのほかにも、市場の競争状況や政府の規制、天候条件などが海上運賃を変動させる要素となる場合もあります。

①輸送の需要と供給

輸送の需要と供給のバランスは、海上運賃に最も直接的な影響を与えます。需要が供給を上回る場合、運賃は高まります。逆に、供給が需要を上回る場合、運賃は低下します。
記憶に新しい例では、ここ数年の在宅率の上昇に伴うネットショッピング等の物流需要の拡大で、中国などの生産中心地からの輸入量も増加、結果として海上輸送の需要も急増しました。需要の急拡大に対して輸送に使用するコンテナや船舶、それらをハンドリングする港湾人員の供給が追い付かなかったため、海上運賃は一時的に高騰していました。

②燃料価格

燃料価格も輸送費に大きな影響を与えます。
船舶用燃料の元となる原油価格の変動もさることながら、近年では環境に配慮した新しい成分の燃料を導入するという動きも燃料価格の変動に影響しています。
例えば、大気汚染の原因物質排出量が少ない
低硫黄燃料は、製造コストの差などから従来の重油よりも高価です。

③航行距離と船舶の稼働率

複数の寄港地を経由するルートで航行するコンテナ船など、行距離が長くなるとその分人件費や消費する燃料も増加します。一方で、一度の航海で複数寄港地で貨物の積み降ろしを行うことで船舶の稼働率は上昇し、コストバランスが保たれている面もあります。

④船舶の種類と積載容量

大型のコンテナ船やタンカーなどの容量の大きい船舶は一度に多くの貨物を運べるため、スペース当たりの運賃を抑えることができます。
コンテナ船よりも船足が早く納期短縮に便利なフェリー船は、貨物積載スペースが狭いためスペース当たりの単価はコンテナ船よりも割高になりがちです。
また中国の内陸部などから貨物を輸送する場合、沿岸のコンテナ港まで小型の船舶を使って行って輸送することもあります。

⑤貨物の性質と需要の変動

特定の季節などに貨物の需要が急増した場合にも、運賃が上昇することがあります。
例えば、アメリカのクリスマスシーズンが近くなると、中国からの貨物輸送量が増え、港湾作業員や船舶、コンテナの稼働率が急上昇しその分の割増料金がピークシーズンサーチャージとして上乗せされる場合があります。

⑥為替レートの変動

為替レートは、任意の通貨を他国の通貨に交換するときの取引価格比率を指します。為替レートは各国の政治・経済の情勢を反映して日々変動するものですが、ほとんどの船会社では毎月決まった日のレートが月間の係数として運賃に反映される方式をとっています。

海上運賃の構成について

海上輸送の運賃は大きく分けて基本運賃(Base Rate)とそれ以外の諸費用(割増料金・手数料など)で構成されます。

海上運賃を計算する際の基本単位となるのはR/T(Revenue Ton レベニュートン)という単位です。
容積重量(Volume weight:V/W)と実重量(Gross weight:G/W)を比較してより数字が大きい方がR/Tとして採用されます。

例えば、巨大な発泡スチロールのように容積は大きい一方重量は軽い貨物と、超高密度の金属塊のように容積はコンパクトなのに重量が大きい貨物では、容積重量と実重量のどちらで計測するかによってコストがアンバランスになってしまい、船社が輸送サービス提供を維持するのに支障がでる恐れがあります。
異なる性質の貨物をそれぞれ公平に取り扱い、バランスのとれた輸送費用を実現するためにR/Tが採用されています。

海上運賃の計算にまつわる単位をもっとよく知りたいかたはこちらの記事も参照してください。
【中国輸入ビジネス 入門】国際輸送料金計算単位の豆知識 
https://d2dasia.com/10-15-2020/

基本運賃(BASE RATE)

基本運賃(Base Rate)は主に船舶のタイプ(コンテナ船、フェリー船など)や、船の航行ルート、市場の需要と供給などの要素に基づいて設定されます。

基本運賃は、船舶所有者や運送業者によって設定され、貨物の重量や体積に応じて料金が計算されます。他の要素(燃料サーチャージ、通関手数料、保険料など)と組み合わせて、実際の運賃が決定されます。

重要な点として、基本運賃は市場や需要と供給の変動によって影響を受ける場合があります。需要が高まると基本運賃も上昇することがあり、需要が低下すると基本運賃も下がることがあります。

割増料金(Surcharge)・手数料

続いて基本運賃(Base Rate)以外の海上運賃の構成要素をいくつか紹介します。
主にサーチャージ(割増料金)や取り扱い手数料が該当します。

・BAF(Bunker Adjustment Factor/燃料費調整係数)
いわゆる燃料割増料金のこと。燃料(重油)価格の変動に対して調整される割り増し料金です。船社や航路によって異なる名称が使用されるケースがあり、例えば、中国からの輸入の場合にはFAF(Fuel Adjustment Factor/燃料調整費)という名称がよく使われています。
燃料を意味するBunker やFuelという単語が含まれているものはだいたいこの燃料割増料金を指しています。

・CAF(Currency Adjustment Factor/通貨変動調整係数)
為替レートの変動を調整するための割増料金です。これも航路によって異なる名称が使用されますが、中国や東南アジアを航行する船を利用する場合は為替市場で影響の強い日本円を基準としたYAS(Yen Appreciation Surcharge)が適応されるケースが大半です。

・PCS (Port Congestion Surcharge/船混み割増料金)
なんらかの理由で港に船が着岸できず、沖合で待機(沖待ち)を余儀なくされた場合、余分にかかった人件費や燃料費が加算される場合があります。

THC(Terminal Handling Charge/港湾施設使用料
貨物を船から陸上に積み降ろす際に発生する港湾施設(コンテナターミナル)の使用料です。貨物の取り扱いや保管に関連するコストとして請求されます。
混載貨物の場合はコンテナヤードではなくコンテナフレイトステーションで荷役作業が行われるため、
CFS Chargeという名称が使用されます。

・LSS(Low Sulphur Surcharge/低硫黄燃料追加料金)
船舶の動力源として使用される重油には硫黄酸化物(SOx)が含まれており、燃焼により大気汚染の原因物質となるPM2.5が生成されます。環境保全などの目的から、2020年1月よりIMO(国際海事機関)によって硫黄酸化物を含む燃料は規制の対象となり、低硫黄燃料を導入するなどの対策が求められています。低硫黄燃料は従来の重油より3~5割ほど価格が高いため、サーチャージとして海上運賃に加えられるようになりました。船会社により金額や請求項目の名称が異なる場合もあります。

・PSS(Peak Season Surcharge/繁忙期割増料金)
 
一部の航路で貨物量が増加する繁忙期に発生する追加費用です。
例:アメリカのクリスマスシーズン

・CIC(Container Imbalance charge/コンテナ調整割増料)
主に日中航路で加算される割増料金で、輸出と輸入のコンテナバランスに偏りが生じた際に加算されます。

・その他の追加料金(Additional Charges)
特定のサービスや要件に応じて課される追加料金が存在する場合があります。例えば、段積み不可や長尺貨物などの特別な取り扱いを要する貨物に対応するための手数料や急ぎの配送や特殊車両の手配などに関連する料金です

 

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