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【知っていると安心・納得!】『CY搬入』とは?

本稿では初心者必見シリーズ第三弾【CY搬入について】を配信してまいります。 

輸入貿易を経験した方はどこかで聞いたことがある、知っているようでなんとなくハッキリしない、でも知っているともっと貿易が理解できる、そんな貿易用語の解説です。 

知っていると安心・納得!『CY搬入』の意味とは? 

【そもそもCYとは?】 

まずは肝心のCYについておさらいしてまいりましょう。 
CYとはContainer Yard(コンテナヤード)のことを指す略語です。 
国際物流の業界では頻出のワードですね。 
コンテナを本船に積み込んだり、荷卸ししたりする場所で、「コンテナ・ターミナル」と呼ばれる港湾地区内に位置しています。 
コンテナターミナルには、荷役・コンテナの保管・コンテナの受け渡しを行う施設が集約されています。 

そしてこのCYを含むコンテナターミナルは『保税地域』、輸入手続きの許可前(つまり関税が未納の状態)でも貨物の蔵置などを行うことができる場所です。 

【CY搬入ってどういう状態?】 
港に到着したコンテナ船から、CYつまりContainer Yard(コンテナヤード)にコンテナが移動した状態を指します。 

巨大なコンテナ船に積まれて日本の港にやってきた輸入貨物は、これまた巨大なクレーン(ガントリークレーン)を使ってひとつずつ陸に降ろされます。 

こうして船から降ろされたコンテナがまず最初に運び込まれ、輸入通関が完了するまで一時保管されるのが、上記でご説明したとおりCYContainer Yard(コンテナヤード)です。 

コンテナヤードはガントリークレーンが設置されている岸壁のすぐ背後にあり、ここにコンテナが置かれることで『搬入』が完了します。 

ではCY搬入が完了したことをどうやって知るのでしょうか? 
現在では、わざわざコンテナヤードに状況確認をしに行かなくてもよい便利な仕組みが出来上がっています。 

それがナックス(NACCS)注1というオンラインシステムです。ここには貨物が外国から輸出されてから日本に到着し輸入通関が完了するまでの過程がすべてほぼリアルタイムで記録され管理されています。 
このNACCSに貨物が搬入された状態が登録されることを国際物流の業界では『搬入があがる』と呼んだりします。 

注1 NACCS(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System) 

【貨物がCY搬入されるとどうなるの?】 
さて、輸入コンテナが船から降ろされ、CY搬入される(=搬入があがる)とどうなるのでしょうか。 
輸入貿易においてはここからが最も重要なステップ!そう、税関による輸入通関がまっています。 
税関からの輸入許可は『搬入』と『税関検査』の完了という二つの条件を満たしてはじめて得られます。先週のメルマガで解説した税関検査が必要な場合には、そもそも貨物が船から降ろされてCYに搬入されてこないと作業ができませんし、通関書類による税関申告(輸入通関申告)も原則的には貨物搬入後に行うとされています。注2 

それでは、日本に輸入された貨物がたどる基本的なプロセスをおさらいいたしましょう。 

 

【搬入】 

 ↓ 

【輸入通関(輸入申告審査・税関検査納税) 

 ↓ 

許可】 

注2 
貨物の到着前に税関審査を受けられる『予備申告制度』という例外的な仕組みもあります。 

 

いかがでしょう。搬入(CY搬入)が輸入貿易において重要なステップであることがご納得いただけたのではないでしょうか。 

コンテナ船が港に到着する日(入港日)になると、一刻も早く輸入通関を完了させ貨物をご指定の場所にお届けするため、通関業務の担当者は特にナックス(NACCS)システムの搬入の項目に注目しています。 

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